長期連載企画「日本コリア新時代」第4部「イムジン河」5回続きの(4)

 ソプラノ歌手の田月仙(42)=チョン・ウォルソン=は東京で在日朝鮮人の家庭に生まれた。八三年に初リサイタルを開いて以来、機会あるごとにこの歌を取り上げてきた。九三年に韓国籍を取得して韓国でも活動を開始。九七年に数都市でリサイタルを開いた時、初めてプログラムに入れた。

 その後も、韓国の代表的な歌手が勢ぞろいする音楽会などで披露している。韓国で出したCDにも入れた。「反応はすごくいいです。曲自体が素晴らしいですから。楽譜が欲しい、CDが欲しいとよく言われます」

 韓国の歌手たちのレパートリーに入るのも、時間の問題だろう。韓国声楽界のある老大家が田の歌でこの曲の魅力に打たれ、彼女にひそかに打ち明けたという。

 「私が最後のリサイタルをするときには、ぜひこの曲を歌いたい」(敬称略)