ソウルに高らか 「夜明けのうた」 在日・田月仙さん 戦後初 25日に日本語の歌
東京都と韓国・ソウルの友好都市提携十周年の記念事業の一つとして二十五日、ソウルで開かれる「地球村まつり」に在日韓国人歌手の田月仙さんが出演し、日本語で「夜明けのうた」などを歌うことが三日までに固まった。公の場で日本の音楽を演奏することが禁止されている韓国で、戦後初めて日本語の歌が正式に歌われることになりそうだ。
韓国では、カラオケボックスに日本の歌謡曲もあり、文化開放の機運は高まっている。都は「大統領来日も考え、両国の文化交流の新たな出発点として、第一号を狙っていた」としている。
都とソウルは一九八八年に友好都市提携、十周年記念事業を企画した。
田さんは十六日に東京で開かれる記念事業のコンサートで韓国の「アリラン」や日本の「花」などを歌った後、二十五日にはソウルで、岸洋子さんのヒット曲「夜明けのうた」や童謡「赤とんぼ」などを日本語で歌う予定。
田さんは二期会会員のオペラ歌手。「『夜明けのうた』は歌詞が新時代の幕開けにふさわしいと思って選びました。両国の心の交流に役立ちたい」と話している。
中日新聞社