田月仙さんも日本語で熱唱 「大衆歌謡」は許可されず−−ソウル公演

 

 在日韓国人の女性オペラ歌手、田月仙(チョンウォルソン)さんが25日、ソウル市が主催した「地球村まつり」で、「浜千鳥」と「赤とんぼ」を日本語で歌った。田さんが熱望した「夜明けのうた」の歌唱は許されなかった。

 田さんはソウル市と東京都の友好都市提携10周年の親善大使の資格で「地球村まつり」に招かれ、屋外で催された文化公演のプログラムの一つとして歌った。日本語での2曲に続き、韓国語でも2曲を披露した。

 田さんは日韓友好に向けた思いを最もよく表す歌として「夜明けのうた」を選び準備していたが、文化観光省が「まだ解禁されていない日本大衆歌謡にあたる」と許可しなかった。

 同省は20日、一部の映画などについて「日本大衆文化開放」を発表したが、歌謡曲は対象に含まれていなかった。クラシック歌曲や童謡は、すでに日本語での公演が認められたことがある。田さんの「夜明けのうた」の不許可は、日本で事前に「歌謡曲解禁第1号」などと報じられたことが障害になった模様だ。